夜兎日月抄@適当

適当に更新する日記帳です。 日々の生活の中で感じたこと、見つけたもの、書き留めておきたいことなどを残していきたいと思います。

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「藤井軍曹の体験」を読んで

副題:最前線からの日中戦争
著:伊藤桂一

一人の兵隊の入営から終戦までの事跡をまとめたノンフィクションである。
槍兵団(第七十師団)の独歩第一〇五大隊に所属し、二等兵から軍曹までの辛酸と敗戦に至るまでの出来事を記した戦記だ。

以下の「続き」には、俺がもっとも感銘を受け
一言一句を心に刻みつけようと思った段落を記載しておく。
著作権がうんたら、という良識ある方は覗かないで下さい。
----------------------------
(P68より)

中野一等兵が尻に弾を受け倒れた。
分隊長代理の小川上等兵、市藤、飯塚一等兵が助けて四名がもつれるように走っていると、飯塚一等兵が倒れた。
飯塚の頭部から夥しい血が流れ顔面が血に染まっているのをみた市藤は、何を勘違いしたのか「飯塚、見届けたぞ」とわめくように言い放つと、飯塚を残して走り出した。駄目だと思ったらしい。

後で飯塚の姿を認めた市藤は、「あっ、お前生きとったのか」と目を白黒した。
飯塚は、「生きとった、お前の『見届けたぞ』は上出来じゃが、その割には俺を置いて逃げるとは薄情な奴じゃ」と、「いやすまなんだ、こらえてくれ」で笑い飛ばした。
戦友は信頼で結ばれているので、あと腐れというものはない。出血はひどかったが擦過傷なので、よろめきながらも市藤のあとを追ったのであった。

----------------------------

「見届けたぞ」で笑って、「上出来」で爆笑しました。
実際の話、下層の将校下士官兵が中国軍の大群の網の中で辛酸を重ね、戦友たちが次々と「感慨を抱く間もなく」死んでいく、非情の体験記であるにもかかわらず、(己の腕の中で息を引き取ったはずの)戦友との再会をこのように飄々とした文章で描かれてしまった日にはたまりません。
息つく間もないほどの緊張にある戦闘中ということにもかかわらず
一時的に自分を見捨てたとも受け止められかねない行為を笑って流した
両人(戦友同士)の心の結びつきと、ユーモアあふれた掛け合いは
とても印象深いものであり、簡単に忘れたくないものだった。

とはいえ、生まれるついてのザル頭にとって、読んだ本の一節を丸暗記するというのは
明らかにキャパを大幅に超えているので、ブログに書いておけば当分の間は
忘れないだろうと考えた次第である。

浅はかとか、猿知恵とか思った人は死んでいいです。(笑)

さてと、これから何を読もう。
ちょっと前に買って積んどいた『「鉄砲」撃って100』でもいってみようか。
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  1. 2005/10/29(土) 23:17:26|
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